Leica M2、ふたたび。

えー・・・ライカM4ブラッククローム、維持できませんでした(笑)。

大いに笑ってやってください。M4ブラッククロームが最後のライカになると思ってたんだけどなぁ。

その代わりとして招聘したのはこの機種だった。

「Leica M2(ライカM2)」セルフあり、シルバーを入手しました。

Leica M2-R (R刻印有り)

M4ブラッククローム、とても貫禄もあり、動作も非常になめらかでとても気に入っていました。手放してしまった理由は、まぁ家庭の事情です。個人的にはちょっとショックでしたが、ただ、いろいろ自分でも考えました。自分のあり方とか。

正直、自分に言い聞かせてる部分もあると思いますが、1つ自分を納得させるために考えたのは、そろそろフィルムが危ないのかなということ。実は最近、カラーネガから撤退を考えました。2020年には年間210本のフィルムを撮影、現像しまして、そのほとんとがカラーネガだったのですが、21年、22年と進む中で、引き続くコロナや世界情勢、また日本の凋落(円安など)などからフィルムを取り巻く環境はかなり悪化しました。以前のコメントにも書いたのですが、本気で終わりかなと思ったのは、フィルムの値段というよりは現像薬品が入手しづらくなったタイミングでした。

フィルムの値段はまだいいとして、現像ができなくなるとなると、フィルムの入手、撮影、現像をワンストップで行うことで全体のコストを下げている私のシステムが意味がなくなってしまう。特にカラー向けの薬品は入手しづらくなっており、量販店でも販売を辞めてしまいました。そこでもうカラーネガでの撮影は諦めようと・・・。

また現在、子育て中の身で、なんとかフィルム撮影ができている状況でこれ以上のコスト増加や追加の機材はむずかしい。ただしモノクロについてはまだフィルムが安い値段で手に入ること、薬品もかろうじて手に入る、また現像後にプリントする機材を一式そろえている、ということから、もうしばらく続けようと考えました。今年引き伸ばし機 Valoy IIも導入しました。暗室関連のアイテムは入手しづらい一方で、リセールが効くものでもないため、自分が使わないと飾りになってしまう。それに来年も写真展に出す予定もあり、まだ諦めたくない。

ただし、撤退の準備はそろそろ必要かと。そこで撮影機材は最小限にし、レンズなどはデジタルでも使い回しが効く部分があるので、フィルムボディを最低限にし、レンズはよいものを手に入れておこうと。そうなると宝の持ち腐れとなるのは人気があり、いまだに高額で取引されているライカM4ブラッククロームであろうと。要するに私は損切りをしたという感じです。

現在、私が持っているカラーネガはあと数本となりました。そろそろ期限が切れるのですが、安いころに買っていたポートラ400が2本、エクター100が2本、あとGold 200が数本。すでに撮影済みのネガも数本あります。おそらく残りのフィルムを撮影しおえたら、未開封で残している現像薬品で一気に現像して、カラーネガについてはそれでおしまい、となるでしょう。

ライカM2の入手

こういった経緯からライカM2を入手しました。最近M2でも20万超えてくる店舗がでてきており、かなり価格が上がっているのですが、私は適度な状態のものを割とリーズナブルに入手しました。しかも選択した理由はラピットローディングシステムがついていたこと。このラピットローディングというものがなにかお話すると長くなるのですが、ライカM3、M2はフィルム装填が旧式でいちいちスプールを取り出してフィルムを巻いて戻し、それで撮影ができるというものでちょっとひと手間かかります。なのでライカM4以降の機種をメインで使っていた身からすると少し面倒。そこでライカM3、M2にちょっとした部品を設置することでフィルム装填をスムーズに行えるようにしたのがこのシステムです。専用スプールを設置し、裏蓋側にちょっとした押さえをねじで設置することで、M4以降と同じようなフィルム装填が行えます。このシステム、たまに単体でみかけるのですが、単品で3〜4万ほどするのと、ほとんど市場でみかけないので探すと大変という代物になります。それが最初からついていてリーズナブル、このライカM2に決めた理由はそこにあります。

カメラの状態はそこまで悪くなく、ファインダーにゴミが入っているものの、視認性はわるくありませんし、実用としては申し分ない。ライカM3と同時期に製造されていた機種だけあり、巻き上げの感触やシャッターの感触はとてもよいです。使い勝手でライカM4を称賛してしまうのですが、このフィルム装填がクリアできれば実はライカM2が一番よいかもしれません。(発言の背景として私は35mmレンズをメインにしています。)

以前、ライカM2を一度所有していたことがあるのですが、当時はいまほどライカバブルな状況ではなかったため、ボロボロであったことを考慮しても破格の5万で入手していました。現在では相場はかなり上がりましたが、それでも他のM型と比べるとそこまで値は高くない。元々ライカM3の廉価版という位置づけ、それでもM3に劣らない作りの良さ、35mm枠のブライトフレームがでる機能性などでコアな人気をもつ機種です。

さてしばらくこのライカM2を使って撮影をしていますが、とても快調でもうこれでいいじゃんと。値段もかなり安かったし(10万円台半ば)、フィルム装填含めて使い勝手もいいと。それに撮影できた写真も問題ない。さて、これまでこのブログを我慢して読んでいただいた方ならおわかりの通りですが、私がここに落ち着くと考えるのは早計です。「まだ」ライカM2は手元にありますが、すでに次の動きがはじまっています。その前に某レンズについての記事を書かねばならないのですが。

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ライカM2、シンプルで超実用、とても質実剛健なカメラ

フィルムをはじめてから、一応手元に1台はフィルムカメラを持っておきたいわけですが、一時的に手元に1台もフィルムカメラがない時期もありました。そうだね、金欠だねっ。

記憶が前後してますが、コンパクトフィルムカメラに熱を上げてた時期もあり、流行りにのってContax T2、もしくはFUJIFILMのカルディアミニ・ティアラあたりをいじっていた時期(こちらの感想は後日)もありました。ちょうどその頃、機械式カメラを手元からすべて手放してしまった時期がありました。

ご承知の通り、ビョウキなので、こういうときの思考法としては、
「いつ壊れるかわからない(古い)電動式のカメラだけが手元にある・・・怖い・・・壊れにくい機械式カメラが欲しい・・あの金属の塊感が欲しい・・・」。
やっぱりビョウキだと思います。その結論として「やっぱりライカだ!レンジファインダーだ!」という気持ちになり、格安で入手したのが「Leica M2(ライカM2)」でした。(前置きが長い)

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かなり格安だったため外観も傷多めで、グッタペルカのイタミこそ少なかったものの、裏蓋のあたりはちょっと浮いていたり、実用ではあれど美品ではありませんでした。またファインターの内側の枠がメンテ不良なのか、少し汚れていました。その一方で、2重像も明確だし、シャッターもぜんぜん問題ない。フィルム室内部もまぁ年代(65年製)を考えれば理解できるスレ具合で、実用にはまったく問題ない状態でした。ある部分では神経質ですが、ボロだけど自分にとって使い勝手最高!という道具も嫌いじゃない。

使用感、フィーリングは当然、それまでに扱ってきたライカそのもの。まったく問題もなければ不足もない。ライカM2は「ライカM3」の廉価版ということですが、フィルムカウンターが窓式ではなくダイヤル式。巻き上げ、レリーズボタンと同軸に金属の輪が設置されており、そこが1コマごとに進んでいく形式。フィルム交換時に自動リセットがされないため、手で0付近まで戻してやる必要がある。忘れるとフィルム撮影枚数がわからなくなるという。
フィルム巻き上げはM3や、最近ではMP、MAなどと同様にノブ式のもの。実は最新のMP、MAがこれを採用しているのもわかる通りノブ式の方が実は使い勝手がよいです。M4~M6(M7もか・・)あたりのクランク式の方がたしかに巻きやすいですが、途中で指はなすとグルグルって戻ってしまってなんか面倒。落としたときの耐久性もノブ式の方が強そうです。その点、カウンター窓がない点も含めて、強度的にかなりタフに使えるのがM2ではないかと思います。
ちょっとした使い勝手の悪さとしては、フィルム装填がスプール式なこと。このあたりはバルナックやM3を経由した方なら通常の「儀式」ってことで許容できるかも。どうしてもここの手間をクリアしたい方は、あまり見かけないため高価ですが、ライカ純正の「ラピットローディングシステム」を入手すれば、M4以降と同様のフィルム装填ができ、手間を緩和できます。一時期これ探し回りました。某、再塗装で有名なお店にきれいな状態のものがありまして、値段問い合わせたりしてましたが、当時は金欠でスルーしていました。

変な話、ライカってハマるとどうしてもいろんな機種をとっかえひっかえしてしまいがちなのですが、シンプルで質実剛健という意味では意外とライカM2で「アガリ」ってなる人もいる気がしています。とにかく過不足がない。作りや操作性にまったくの心配ごとがない。そもそもなぜM2を選んだかというと、フレーム枠に35mmがあること。実はみんな大好きライカM3を使ったことが無いのですが、その理由も広角側のフレームが無いためす。個人的にはフィルムは35mmでラフに撮りたいというのが自分のスタイル。その点、35、50、90mmのフレームありのM2ですと、50mmも使えて自分としては不足がありません。

あと個人的に感じたのはシャッター音がとてもよかったことです。黄金時代のライカM3の直後ですから、ライカの安定感が一番いい時期の製品ということもあるかもしれません。もしくは多少の個体差か。とはいえ美品とはいえない状態で、あの「チャッ」というシャッター音は、自分がきいた中で最もよかった。製品のもつ底力をみた気がします。しかしシャッター音の良さに気づくのは後になってから。後にM4に移行し、それに慣れた頃に気づきました。M4は状態もいいですし、こっちの「パシャ」という音も撮っている感じがして心地よい音です。(後に書きますがライカM-Aの音はもっと「コッ」という感じ。こっちのが情報少ないので気になる方いるんじゃないでしょうか、にやり)

このライカM2を所持していた時期、ちょうど自分のバンドメンバーの女の子が結婚しまして、結婚式ではM2を持ち込んで撮影しました。つくづく自分、伊達男だなと思います(笑)。普段、自己肯定感低すぎなのでこうやってアゲてこ、ねっ。レンズは確かSummilux 50mm(第2世代)と、Summicron 35mm(7枚玉)です(デジタルはM-P240)。人に配慮してあまり挙げられませんが。

旅行などの外出が少なかった時期だったため、近所の散歩程度しか使えていませんでした。過不足もなく、不都合もない幸せな生活。なんで手放してしまったのか・・・そう、金欠だねっ!(泣)。
いやそれだけじゃなかったですが、おそらくこれがライカM4、現在のメイン機材への布石になったのではないかと思いますが、手放すことになります。確か手放したあとNikon F4とかにも手を出してましたが・・・そうやって人生は続く。


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