Leica M6 ブラック、ふたたび。

前回の投稿でライカM2を入手して、もうこれでいいと、俺はこれでやっていくんだと、周囲の人も(誰もいないけれども)そうだそうだ、もうM2でいいだろう!と、囃し立てるわけですが(誰もそんな人いないけれども)、俺はいったい何をやってるんだと・・・・

「Leica M6(ライカM6) ブラッククローム」を入手しました。

人生で3台目のライカM6です。最初に手に入れたM型が同じブラッククロームのM6でしたので、原点回帰ということになるのでしょうか?(最初のM6ブラックの前にライカCLを持っていたのでそっちのが原点になるかもしれませんが・・)

私のライカM6遍歴

私のM6遍歴から語っていくとすると、2016年当時、どうしても欲しくてライカM6を購入しました。はじめてのM型ライカで、ブラッククロームのTTLモデル。SSダイヤルが大きめのものでした。元箱、取説、ストラップなど一式揃った状態で、ボディもスレといえば電池蓋のスレくらいのきれいなものでした。当時の相場が12万〜25万あたりで、20万を超えるものは新品保管品とか特殊な限定モデルくらい、その中で私は16万ほどで購入。当時の自分にはかなり大きい金額でした。

これが今では40万前後になってしまったのは驚きです。当時から実用重視でしたので手に入れたものはどんどん使うようにしており、当時はライカレンズまでは買えずフォクトレンダーの35mmで近所を撮り歩いていました。この頃が一番楽しかったかもしれない。まだ自家現像もはじめていませんでしたが、フィルムも今ほど高くなく、現像も店舗に出しても即日対応で500、600円くらいでしたので安くできた。大事に使っていたのですが、妻と一緒に住み始めた頃で、色々な出費が重なり泣く泣く放出してしまいました。一方でそこからどんどんとライカ沼へ落ちていくことに。唯一、ズミクロンの3rdを入手して、岐阜、名古屋に旅行に持っていけたので、その時の写真は大切な思い出です。

そして2台目のライカM6は、少し間があいて2020年辺りにシルバーボディのものを入手しました。当時すでにM6は高騰しており、相場はだいたい30万円前後。まだぎりぎり「ライカMP」が30万円台後半〜40前半くらいで入手できる頃で、M6を買うくらいならがんばってMPいった方が・・・という感覚もありましたが、その直後にMPが高騰して40後半〜50万円台になり、高嶺の花になってしまいました。M6の相場も25〜30前半あたりで推移しており、流石にもう手に入れるのは無理かなと思っていたのですが、なぜかMintコンディションのM6シルバーをジャスト20万で入手することができました。ボディには傷ひとつない状態、しいて言えば巻き上げの上に少しスレがある程度。裏蓋の塗装なども新品かと思う状態のものでした(それより前にライカM-Aのシルバーを所持していたのですが、それと比べても遜色ない状態でした)。コレクターの放出品をうまく拾った感じですが、その代わり元箱などの備品はなし、ボディのみという一品。

このシルバーM6は美品でしたが、実用重視ですので普通に使用していました。操作性もとてもよく、手触りもいいし、最高でした。当時は同時にライカM4も所持しており、贅沢に2台使いでした。京都、大阪へも旅行に行き、当時コロナ全盛で人のいない伏見稲荷など珍しい状況も撮ることができました。しかしある時、M6、M4の2台が同じタイミングで故障しました。M6はシャッター幕の後幕が遅延するような感じで撮影結果に影が写るようになりました。おそらくコレクション品であったことから油切れしてしまっていたものと思います。それと撮影に影響ない部分で、ブライトフレームがうまく切り替わらない状態になりました(これも油切れ)。

M4はよくあるシャッター幕の抜けで動作不能に・・・。仕方なく同時にOHへ出したのですが、すでにフィルムカメラ全体が高騰しており、転売なども盛んだったため、修理業者の納期も非常に長くなっていました。ある業者から4ヶ月〜5ヶ月と言われました。そのため納期を考慮して別々の業者に修理を依頼(いずれも納期2ヶ月ほど)。かかった値段・・・2台で17万6千円・・・当時の相場でライカM4がもう1台買える・・・(現在はM4も20万前後になってしまいました)。そのためいずれかを手放す判断をしなければならなくなり、M6シルバーを即放出。当時はライカM4の方が完全機械式ということで魅力を感じていました。しかし、同時期に家庭でもいろいろあり・・・結果的にはライカM4も手放すことになりました。諦めきれずにライカCLなどを手に入れしばらくはそれで撮影していました。

ちなみにM6のOHは6万円~で対応できました。特に部品交換が発生しなかったためです。一方でライカM4は古い上にもともと並品を使っていたため、幕交換、内部部品の交換、フランジバック調整が入り、11万。なかなかパンチのある金額です。(いずれも有名な業者さんに依頼したので、調子は最高の状態になりましたが。M4の60秒のシャッター音など「コリンッ」という心地よい音に・・)

原点回帰のライカM6ブラック

今回入手したのは、いろいろなものをごにょごにょした結果、行けると思ったので一括で支払い入手しました。ご安心いただきたいw。まず資金繰りの話から入るのもナンですがw。

Leica M6 + Nokton 50mm f1.2

いろいろ物色しましたが、ライカM6高くなりました。もう基本が30万オーバー、一部フリマサイトで出品者が負けに負けて20万円台後半があるかどうか。店舗販売でも20万円台はかなり外観に痛みがあるとか、なかなか手を出しづらい物が多い印象です。だいたいが35万〜40万という感じでしょうか。ライカM6はあまり骨董品という感じがしないので、M3〜M4などの元値を超えてのプレミアムは個人的には感じない。逆に実用品としてガンガン使うのが本質かなと。

入手したライカM6 ブラック、個人的には現在の価値を考慮すると状態と値段で一定の妥当性を感じる値段で、非常に適度なものを手に入れたと思っています。シリアル的にも割と新しい90年代後半のもので、各所を整備済、ということで少し安心です。備品などはなく純正ストラップ1点のみ(あとボデイキャップ)。外観も傷も少なく、塗装浮きもないですし、電池ボックスの蓋が少し擦れている程度でとてもきれいだと思いました。過去のM6もそうなのですが、個人的にM6を選ぶ際の基準は200万台以降の90年台のものにしています。また最初のM6ブラックはTTLでしたが、それ以降は通常版を選ぶようにしています。TTLは整備を断る業者もいるためです。また発売が84年なので、90年代のものであれば10年も差があり、メーターの劣化などを考慮すると、少しでも年代の新しいものを選択した方がいいという考えです。それと、最近ライカM6の復刻で話題ですが、LEITZロゴについて。初期モデルの赤バッチがLEITZになっているものも魅力ではありますが、私は実用派なため、ロマンではあまりお金を出さない。このあたりはM6の初期ですとファインダーのハレーションが、とか光線漏れがといった噂もありましたし、最近見かけるLEITZロゴのボディはだいたい整備入っていることから、劣化が怖いなと考えています。整備済みなら実用には大丈夫だと思いますが。

Leica M6 裏側

ということで久々にライカM6に触れると、やっぱり使い心地がいいなと思いました。これは売れるわ。M4などを使っていたときメーターは外付けでしたが、実は撮影には外付けの方がいい場合と、ファインダー覗いて確認できた方がいい場合があり、一長一短ですが、やっぱりメーターが入っていた方がかさばらないし、さっと撮影できて気持ちがいいです。実は少し前までライカMPを使っていた自分としても、やはりMPは気を使う感じがしてライカM6の方が振り回せる気がしています。MPは塗装がはげるまで自分で使い込めたら最高ですけどね。

次の目的地は

自分のライカ人生も終盤に来ています。正直、家庭でもいろいろあるのでいつまでこのM6を維持できるかもわからない・・・。ただ最近いろいろ考えて、できればこれは手放したくないなと考えています。逆にデジタルの方が持て余していたりするので、もしかするともしかするかもしれません。毎回いっていますが、家庭の事情もあるので、そろそろライカにこだわるのは難しいかなと思っています。しばらくはM6を手放す予定はないので、いまはモノクロメインになりましたが、撮影をたくさんして、たまにはプリントしないとと考えています。そのうち、プリント機材とか、作業プロセスなどにも触れていきたいと考えています。せっかくLEITZのValoy IIなど暗室機材もいくつか所持しているので、そのあたりもご紹介できればと。

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Leica M4(ライカM4) ブラッククロームについて

「これが最後、これが最後」というセリフが歴史上、最後になったためしがないわけですが、おそらく状況的には自分にとってこれが最後のM型ライカになるだろうなという予感はしています。

「Leica M4 (ライカM4)ブラッククローム」を入手しました。

Leica M4 Blackchrome + Elmar 35mm f3.5

またまたぁ〜・・といつもなら言えるところではありますが、フィルムを取り巻く環境が日増しに悪くなっていく現状を見ると、これ以上、先が見えないツールを使い続けることにためらいを覚えます。そろそろ本気で撤退を考える時期に来ているのかもしれない。

多くのフィルムユーザーも、おそらくそろそろ潮時って人と、意地で使い続けるという人と分かれるのではないかと思います。おそらく自分はなんとなく使い続けて、撤退の時期を逃すに一票。

フィルムの終焉

自分が本気で危機感を持ったのは、供給不足が現像薬品などに及んだタイミングでした。フィルムの値段が上がるのはいろいろな理由からわかるし、とはいってもまだまだ使う人は使うでしょう。それにモノクロの長巻きとかであればまだフィルム1本の単価も1000円以下で使える。

しかし、ここにきてフィルム自体の値上がりだけでなく、現像液の値上げや、そもそも現像関連の薬品が販売店から在庫切れしてしまう状況において、あぁもうこれは終わりかなと・・・。個人的にカラーの自家現像にも注力していたので、ヨドバシからエクタカラーの漂白定着液が販売終了になっているのを見たときには、もう終わりだなと思いました。

果たしてこのさき、この趣味はいつまで続くのだろうか。逆にいつまでフィルムが高騰し、それを買い続けなければならないのだろうか。比較的、専門店が存在する都心ですら、手に入りづらいものが増えていき、そんな状況の中で、なんとかフィルムや薬品を手に入れて続ける・・・自分はどこまで行けるかなと。今年、引き伸ばし機まで導入して、暗室用品もかなり揃えたんですけどね・・・。(暗室については後日どこかで)

フィルムライカの最後

そう考えると、現行機種であるMPは自分が持つには高スペック、高額すぎる・・。現在新品価格が70万、中古価格も50万を下回ることが稀になってしまったこの機体で、フィルムの終焉を迎えるのはちょっと厳しいのかなと思いました。これが10〜20万くらいで入手できる、ちょっとボロい、だけどまだまだ機能は調子いい、という感じのM3とか、M4とか、はたまたM6あたりであれば諦めもつくけど、という感じ。

そう考えたとき、自分はフィルムの最後をどの機体で迎えるのかと考えて、やっぱり一番シンプルかつ美しく、ストレスの少ないライカM4しかないだろうなと。4度のM4回帰を考え始めました。

しかし、ここで1つ問題が、MP導入時に家族にも大々的に黒にしたぞ!値段はそんなでもないぞ!(嘘)と喧伝して、使用時におけるストレス軽減や相手の疑念を起こさせないといった対処法をとったため、ブラックボディがシルバーボディになってしまうとすぐにバレて「また新しいの買って・・」という痛くもない腹を探られることになる(ほんとはめちゃくちゃ痛いけどw)。

自分はその価格差を知っているのでなんてことはなくとも、値段を知らない人からすると、また新しいのを買って・・またいくら使ったんだ・・ということになる。そこでブラックペイントとはいわずとも(ペイントものはもうすでに博物館級の代物、値段になっているわけで)少なくともブラッククロームを選択せざるを得ない。だけどここでM4-2とかM4-Pとか行かないところが、自分のこれまでの経験がもたらした意地とでもいいましょうか・・・シルバーのM4を3台も乗り換えてきて、全て118万台を選択していたこだわりもあるわけです。

そこで物色している最中に見つけたのが今回のM4ブラッククローム。こちらも最近値上がりが著しく、シンプルなM4でありつつブラック、という点で人気の仕様です。店舗によっては40〜50万程度もしますが、自分のものは使用感が強く、スレや傷も多めの並品であったためそこまで高くない。それにファインダー、シャッター関連には事前に業者のメンテが入っているとのことで、かなりお買い得な状態となっていました。普段なら、そこですぐポチってしまうのですが、流石に今回は迷いに迷って実機を見に行くことにしました。

期待はせずに店舗に見に行ったものの、実際の機体は使い込まれた貫禄も十分あり、それにスレや傷も悪くない見栄え。機能に影響しそうな変な凹みや痛みはなさそうでした。これまであまりブラッククロームをきちんと見たことないのですが、とてもかっこいい。なるほど人気もうなずける。そして清掃済みのファインダーも非常に綺麗な状態で自分がいままで使ってきたM4と遜色ない。そしてなにより、シャッターフィール。シャッター調整がなされているとのことでしたが、巻き上げのスムーズさ、シャッター音の「こなれた音」は現行のMP以上でした。するっと巻き上がってカチャ、といい、これが心地よい。そしてシャッターボタンを押下することで、チャッと静かでありながら小気味良い音。あれ?これは思ってたより状態いいなと・・。そこからしばらく考えて購入を決意しました。

すぐにテープを貼ってしまう
バックパネル、なかなかの貫禄。でも嫌な傷はない。
底蓋も結構きれいな状態

ちなみに今回、個人的にこのライカM4ブラッククロームで一番気に入っているのはシャッターフィールなのですが、恒例の?シャッター音を収録しましたので以下に掲載します。正直、ライカMPよりこなれてていいのよね・・。巻き上げがすごい軽いので人によって好みはあるかもですが、巻き上げ、シャッター音ともにかなり好き。

おそらくこれが最後のライカに・・・

今回のライカM4、ブラッククロームであるがゆえに家族にはバレておらず心配なさそうです。でも今後、フィルムを取り巻く環境がここまで悪化し、今後も再度環境が改善する見込みがないのであれば、フィルム写真をどこまで続けられるのか、かなり難しい選択をしていかなければなりません。そんな状況下で、更にフィルム機を買い増したり、または別のライカに置き換える、というのはなかなか現実味が薄い話だと思います。もちろんお金が続かないというのもあるけど、短期間しか楽しめないことがわかっている遊興にどこまで大枚はたけるのか。ただでさえ、以前から家族をだましだまし高い機材を買っては手放しを繰り返してきて、そろそろ潮時なんじゃないの、と自分の中でもいろいろ考えることはあります。もしかしたら、機材をとっかえひっかえするのはそろそろ辞めて、写真自体と向き合う時期なのかなと考えました。おそらく自分にとってこれが最後のフィルムライカになるのではないかと予感しています。

自分の写真と向き合う

そう考えた理由にはもう1つあって、最近暗室でのプリントを本格的にはじめたことによる影響です。これも印画紙や薬品が必要なプロセスなので、フィルム同様に先細りが予想される活動なのですが、以前から気になっており、やっと開始したという感じです。そもそも始めるのが遅いし、どこまで続けられるかわかりません。ただいろんな分不相応な機材を使ってきて、そろそろ自分にはこれで十分、というのが見えてきたところで、機材遊びではなく自分の撮影結果、目線などと向き合ってみたくなりました。自分で撮影したフィルムから印画紙に像を映し出す、そしてそれをうまくコントロールすること、このあたりのプロセスに注力して、撮影結果と向き合う、このあとの人生はそこが軸になるのではと考えました。

正直、ここにもかなり大枚はたいて機材を揃えたこともあり、もし急に印画紙や薬品の供給が止まると、暗室用品はなかなかリセールが難しいアイテムということもあって、結構しんどい状態にはなります(暗室関連は支払いは残ってないのでそこは安心な一方でそのまま飾りになる、という悲しさがあります)。

ただ、もともと一人で作業に没頭するのが好きなタイプでしたので、しばらくは印画紙へのプリントで、自分の作品と呼べるような写真との向き合い方をしていきたいなと考えています(個人的には自分の写真を作品と呼ぶのすごい抵抗ある、だって恥ずかしいじゃない?w)。
ちなみに引き伸ばし(プリント)に自分が使っているのはこれまたライカ、というかライツ時代のValoy IIという35mmフィルム向けの引き伸ばし機で、これまた造形が美しい機材です。非常に状態のよいものを入手したこともあり、かなり気に入って使っていますが、その他にもいろいろな暗室機材を入手しました。暗室機材については別途記事を書こうとして、実は何度か中断しているのですが、いつかここでまとめられたらと考えています。機材自体もそうですし、プリントのプロセスや必要な薬品など、いろいろご紹介したいことはあります。

で!ちょうど本日7/6(水)から都内某所で私が上記の暗室機材でプリントした写真を展示させていただいています。正直、はじめて展示なるものを行ったので、主催の方にはかなり質問などさせていただきお手数をかけましたが、なんとかここまでこぎつけました。関係者の方、ありがとうございました。なんだか緊張しますが、はじめてということで、粗はお許しいただきたい。

<エルマー35展>
2022/7/6水〜2022/7/17日
ギャラリー&カフェ、バー PAPER POOL 祐天寺
水木金18〜22時、土12〜22時、日12〜17時の営業

ご予約はSNSやメールにてお願いいたします。
paperpool.info@gmail.com 
また、当日の営業時間内のご予約はお電話にてお願いいたします。
03-3713-2378

以下に、展示とは関係なく、M4bcで撮影した作例を掲載します。

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